2016年1月17日日曜日

流線デザインにしてみました

 今回ご紹介させて頂くのは葛飾区の住宅です。
昨年末に竣工しました。
若いご夫婦がお施主様で、ご夫婦共にダンスがご趣味なので、ダンスフロアを計画しました。
また、斜線制限もかかってくるため、どのような空間構成にするかが、この住宅の鍵をにぎってきました。
3階建てのため、構造計算も絡んでくるため、大変でしたが、楽しんで計画することができました。
 1階に配置したダンスフロアです。
全面を鏡張りにして動きが切れずに見れるように2枚の鏡におさえました。
 2階のLDKスペースです。
流線形にくり抜いた吹抜けと、小上がりになってる畳スペースのR壁が印象的です。
 ダイニングの椅子になる部分です。
飲食店などで良く見られますが、座板と立ち上りの間は収納になってます。
 こちらは小上がりの畳スペースです。
立ち上り部分を収納にしてます。
狭小住宅のため、用途に応じた収納スペースをどう造るか日にちをかけて検討しました。
 3階のフリースペースです。
吹抜けの流線にくり抜いた形状のまま手摺壁にしてます。
高度斜線成りに天井を貼り、、ここもR天井とすることにより、ただ法的にクリアするものをつくるというよりも、意匠上あえてデザインしたように見せてます。
ここまでくると、とことんRにこだわってましたね。
Rの壁と直線の壁が交わる部分です。
鋭角となるので、職人の技術が問われる部分ですが、見事な仕事でした。珪藻土で仕上げてますが、左官屋さんの心意気に感動しました。
 洗面室です。
カウンター、棚等造作で造ってます。
既製品では味わえないものがありますね。
LDKとフリースペースのイメージスケッチです。
ほぼイメージ通り仕上がりました。
お施主様はもちろんのこと、営業担当、現場監督、各職人の方々の協力のもと、良い住宅が完成することができました。
ありがとうございました。


今回のご紹介はこれで終了です。
また次回をお楽しみに!!

2016年1月12日火曜日

明けましておめでとうございます

新年、あけましておめでとうございます。
本年も、宜しくお願い致します。

さて、新年初めのブログは昨年末に竣工した家のご紹介です。
世田谷区の住宅街で、白を基調とした建物で、壁を出すことによって、翼を広げたような美しい外観を意識しました。
また、この壁が建物のボリュームを大きくしてくれるので、法規制以上の印象を与えさせてくれてます。
お施主様とも、密に打合せをしていただきありがとうございました。初めてお会いしてからここまで約1年くらいでしょうか。
今では、この打合せ期間が懐かしく思われます。
玄関を入ると玄関タイルと近い石目調のフローリングと白い壁、間接照明、お施主様が発注したステンドグラスが目に映し出されます。お施主様のご趣味である絵画やオブジェが空間となじんでますね。
このフローリングを選んだ時も、お施主様とショールームを駆けずりまわって選んでいただきました。

2階のLDKスペースです。
法規制により発生してしまう斜線制限を逆に利用して勾配天井にしたり、構造上必要になる柱があったので、ダミーの柱を2本追加してルーバーとして見せたり、ただでは終わらせない工夫が ところどころあります。
手前に見えるのは、造作の建具です。

造作の建具です。アクリル板を木でサンドしてるので、透けては見えますが、冷暖房は逃げない工夫がされてます。
ドア高さが天井高までありますので、細かいディテール等、現場監督と建具屋さんと一緒に考えていただきました。
落ち着いた飽きのこない雰囲気ですね。

キッチン側からリビングを見てます。
奥の造作建具の向こうは畳スペースになってます。
リビングに続くバルコニーです。
グレーチングの床になっているのは、建築面積の対象から外すためです。
さらに、手摺の高さを高くすることによって、隣の家を見ることがなく、我が家の壁を見る楽しさとプライバシーを考慮した野外空間となってます。窓を開けっぱなしでも全く気にならないですよ。

夕景です。
夜にどのような表情を見せてくれるかを検討しながら、照明を計画しました。
美しい!!

打合せ時の外観スケッチです。
イメージ通り仕上がったと思います。











最後に、お施主様のお気づかいで食事会を開いていただきました。
美味しいお料理と少しのお酒、楽しい会話であっという間の時間でした。
また遊びにお伺いさせてください!!
これからも末長くお付き合いお願い致します。


これで今回のお紹介は終了させていただきます。




2015年10月21日水曜日

ブログ再開!!

久しぶりのブログ更新です!!
いつの間にか夏も終わり、すごしやすい気候になってました。
かなりハードな日々でしたので、ブログ更新が・・・・(言い訳)
今回は横浜市港北区でのリフォームプロジェクトをご紹介させて頂きます。

この写真はリフォーム前の1階LDKの様子です。間取り上のご要望は、主要空間であるLDKをもっと広く使い、壁に面したキッチンを対面にして、リビングインの階段にして、立体的にも広がりを実現したいとのことでした。
よって、1階にあった洗面・浴室を2階に上げたりと、全面的なリフォームとなりました。

ちょうど1年前の夏の現場調査ですね。


こうしよう、ああしようと案を模索していた時のスケッチです。・・・・懐かしい!!
階段の位置とリビングとの関係に時間をかけました。 お施主様もいろいろとアイデアを出されてまして楽しい打合せでした。
間取りが確定し、実際の空間を模型で確認しました。


リフォーム後の写真です。
LDK空間とスケルトン階段を一体として見せてるので、圧倒的に当初より大きく、明るく見せることに成功しました。


 キッチンからリビング側を見てます。
天井の間接照明もアクセントとなり、空間を演出してます。


施工前の外観です。

施工後の写真です(外構はこれからですが)。
人通りが気になってたコーナー出窓はハイサッシに変わり、プライバシーもそうですが、耐震も考慮してます。
あくまで建物の形状と屋根の形は変えない条件ではありましたが、美しく生まれ変わった感じです。

リフォームは解体してみないと見えてこない部分が多いので、現場監督をはじめ、各職人の皆さまには苦労おかけしたこともございましたが、良い工事ができたと思ってます。この場をおかりして、ありがとうございました。

以上で今回のブログは終了させていただきます。




2015年4月14日火曜日

いつの間にか・・・(嬉涙)

こんにちは、なんか最近の天候は暖かくなって春を感じさせたかと思いきや、凍えるような寒さになったりですね。そんな天気情報もあり、桜が散ってしまう前に生まれ故郷の小田原に行ってきました。写真は小田原城をバックに撮影したものです。城と桜のバランスがすごく綺麗でした。子どもたちは完全に屋台メインでした・・・。
話は変わり、長男の小学校の卒業式です。
あれよあれよという間にこんなに成長してました(かみさんには感謝です!!)。式では一人一人、今までの事やこれからの目標などを言ってから証書を頂くとのことで我が子の番を待ってようとしたのですが、他の子の言葉なのに涙腺がやばいことに・・・。これからは中学生、この先いろんな事にもまれながらの成長になると思いますが、暖かく見守っていきたいと思いました。
話はまたまた変わり、昨年11月のブログで紹介させていただいた住宅ですが、外構工事も終わったとのことなので、通りすがりに撮影しました。シンプルに、ルーバーと白壁とのバランスも美しく仕上がったと思います。
正面からの表情です。
いいですね。
 こちらは昨年10月に建築途中とスケッチで紹介させて頂いた住宅です。
通りから見える3方向からの表情を意識して計画しました。写真は南から見える表情です。
軒を出さずにシンプルに見せてる部分と、軒をできるだけ出して屋根の存在を表した部分とで構成されてます。
 東側からの表情です。
屋根の存在が際立ってます。
 北側からの表情です。
表情として見えてくるのであれば、方角は関係ありません。私たちだって見えてしまうところには気配りしますから、高いお金で建てる家です。気を抜けません!!
 玄関ホールです。
まだタイルも貼ってないころですが、雰囲気は伝わるかなと思います。天井の一部をアクセントとして下げて間接照明で天井を照らしています。正面は窓越しに外が見え、ここに1本の木が見えてきます。木を照らす外部照明も計画してますので、夜のライトアップも美しくなると思います。
 リビングからキッチン方向を見ています。
大屋根として見せてる内部がリビングになり、屋根成りに天井を仕上げたため、空間が気持ちよく広がっています。また、キッチン上の吊戸棚は付けずに空間の広がりを重視しました。
こうする方が今では多くなりましたね。
 屋根成りに勾配天井とした様子です。
平天井とバランスをとることで、一層リビングの広がりや明るさを感じることができます。
 キッチンから見たリビングの様子です。
リビングから見た表情と違う感じになるので楽しいです。キッチン=司令塔のような位置関係です。
家事動線を意識しての洗面室です。
扉の向こうがキッチンになります。
洗面室自体はシンプルに明るくしました。


以上で今回のブログは終了です。
これから始まるプロジェクトも控えてますので、随時ご紹介させて頂きますので、今後とも宜しくお願いいたします。

2015年2月11日水曜日

久々の前川國男邸

こんにちは!!
今回は雨の降る日曜日にでかけた、小金井市にある「江戸東京たてもの園」に家族で行ってきました。雨に滴る建築家の故前川國男自邸が見たかったのがきっかけでした。
駐車場は小金井公園内の一番奥に駐めると近いです。写真の奥が入口の建物で手前にはお店が出てました。京都のこしあん饅頭おいしかった!!別の店では肉まん。横浜中華街のように大きくておいしかったですよ。

で、行ってみたら雨なのに意外と人が多い。
偶然、「ジプリの立体建造物展」がやってました。今まであまり気にしてなかったのですが、ジプリ映画と建物の関係が深かったことに気づかされました。建築家の藤森照信氏との親交もあるらしく、興味深く見させて頂きました。
千と千尋の神隠しに出てくるお屋敷の模型や、スケッチなど、とても楽しかったです。3月15日まで開催されてるので、興味ある方は是非。ちなみにジプリの森からも近いので、合わせて来られてもいいかも。
展覧会を後にして外にでると、3ゾーンに分かれてるので、お昼だったこともありまずは東ゾーンに行きました。江戸、明治、大正、昭和の建物が建ち並んでます。酒屋、薬屋、銭湯、旅館など、いろいろ覗けて楽しかったです。






その一角にあるこの建物でお昼のうどんを食べることにしました。
「武蔵野うどん」を券売機で購入して待つこと10分くらい。シンプルですが、つゆと麺の相性が抜群ですごく美味しかったです。値段も高くないので是非!!
お腹がいっぱいになったので、今日の目的でもあった前川國男自邸に行きました。
思ったとおり雨に打たれてる姿も美しかったです。中央の吹抜けになってるリビングを中心に、左の書斎と右の女中室からなるシンメトリーのデザインです。
この建物、昭和17年に品川に建てられたものですが、今見ても美しくもあり堂々とも感じるものがありますね。

玄関を上がりリビングへ入るドアです。大人が手を広げたくらいの幅のドアですが、すごくスムーズに開閉できます。

リビングから入口のドアを見てます。

リビングの吹抜け空間です。
格子で構成された窓が、印象的です。
この日は雨だったため日差しは弱いですが、それでも外からの光が格子の間から入ってくる様子が見られました。
光と影の演出も素晴らしいと感じました。

今で言うところの、リビング階段と2Fホールを支える天井部分を見てます。
この天井は外から繋がってる為、雨対策上斜めに施工されてます。
もう一度言いますが、この建物、昭和17年に建てられたものです。何でもかんでも安く建てる現代、おそらく前川氏は頭を抱えてしまってるのではないでしょうか?

外と中が繋がってる様子です。

「なかなかいい家だね」と次男。
名建築の内部を体感できる機会もそう無いので、まあ良しとしましょう。

前川國男の表札の前にて。

今回のブログはこれで終了です。
突発的でしたが、結構楽しめた一日でした。